いつもお世話になっております。
イノセル内野です。
今日は表題の件、
イエスマンになりたくない
優秀な人へ
ということについて
お話しします。
会社のイエスマンになることは
サラリーマンにとっていいことなのか?
ってどう思いますか?
・上司がイエスマンで嫌気がさす
・自分は自分のやり方で成功したい
・自分の個性を殺したくない
・結局出世するのはイエスマンばかり
こんなふうに組織へ失望している、
またはジレンマを抱えているような方
なら今日のメールは役に立ちます。
メールをご覧になったあと、あなたが
市場価値を高める方法がわかるでしょう。
■私もイエスマンは大嫌いだった
実は冒頭のジレンマは私が20代の頃に
感じていたモヤモヤな感情の一部です。
その当時、上司のイエスマンになることが
会社に媚びているようなイメージがあり、
すごく嫌だった。
私の世代は「島耕作」世代です。
島耕作に出てくる、派閥だの、上司に
こびへつらうダサい大人たちの態度が、
アンチテーゼとなって、イエスマンという
言葉が、とても嫌な響きだったことを
思い出します。
(※島耕作を知らない方へ。
これはパナソニックを舞台とした、
サラリーマンの出世漫画です。
大企業の縮図を学べ、めちゃくちゃ
面白いので、ぜひご一読することをお勧め
します。
めちゃくちゃ長いですが・・・。)
当時の私にとって、イエスマンという言葉
に抱くイメージは、
“上司の言うことには何でも即座にイエス”
逆に
“部下には問答無用で即座のイエスを求める”
かつ顧客や社会のことよりも、上司の評価と
自己保身がもっとも重要な価値観の人たち。
私がイエスマンを嫌った理由は
顧客無視の姿勢と、自分を守るために、
醜いやり取りをする人たちだと思っていた
からです。
自社都合、自分都合、保身という言葉
がとても嫌だったんですね。
■2800社に共通した出世の原則
しかし、それから20年がたち、
多くの組織を見てきた中でわかった
真実があります。
それは、大手企業でも、中小企業でも
ベンチャー企業でも、上場企業でも、
どこでも、
イエスマンは出世しやすい
ということです。
しかし、そのイエスマンの定義が
前述したものとはちょっと違います。
今のイエスマンの定義が、
“会社が進みたい方向に「イエス」
の前提で進む人“
です。
上司の方針を重要視する部下は組織から
大切にされます。
その上司はさらなる上司から方針を
落とされます。
そして方針を決める大元は社長です。
社長はお客様から選ばれるために
方針を決めます。
社長の上司は市場=お客様です。
だから、上司の方針を軽視した人は、
いわば、会社の方針を軽視する人
ともとらえられてしまうんです。
だから、その方針をスピーディーに
進められない人は、日の目を浴びづらい。
もっといえば、お客様へこんな形で
価値を提供したいという思いを軽んじる
ことと同じ意味になります。
ただ、社長の方針内容がお客様に
評価されなければ、一気に会社の
成長はとまります。
なので、お客様から評価されていない
事実はどんどん部下から上司に報告して、
勝ち残れる方針の策定に貢献する義務
があります。
■社長になって出世する人の真実が
わかった
今、社長の立場になって私に
起きた価値観の変化があります。
それは、
『社長が信じた事業方針を先回りして
進捗してくれる部下は、最高に貴重な存在』
こういう価値観に変わりました。
売上を上げ続ける営業マンも大事です。
しかし、方針を遂行しない
売れる営業マンはいずれ組織をダメにする
ことがあります。
会社の方針を推進する人は、会社を
強くすることに貢献してくれています。
売れる営業で方針を遂行しない人は、
数字にしか貢献していません。
長期的に会社を強くすることに
貢献した人がとても重要な存在だと
認識するようになったんです。
会社組織の船頭は社長です。
本質的には船の行き先を決められる
のは社長だけです。
社長のいきたい先が自分の行きたいところ
と違ったとしても、会社に所属している間は、
それを尊重していくことが、会社から大事
にされるポイントです。
ですから、社長のやりたいことについて、
常にイエスという気持ちを出発点にしている
人の方が、圧倒的に評価されやすい。
基本的に経営者は忙しいです。
時間が限られています。
かつ役割範囲も広い。
意思決定の数は、現場メンバーの
数十倍。
毎日、スピーディーに大量の意思決定を
する責任があります。
なので、経営者は常に時間との勝負です。
市場の変化や顧客の変化、競合の変化等に
対応して、生き残りをかけています。
毎日が死ぬか生きるかの戦争状態の人
もいます。
それと同時に、常に先を見据えて
長期的な未来を見据えて戦略をつくる
必要もある。
だから
「この方向でやろう」
という方針に対して、ひとつひとつ、
納得させるのに時間がかかる相手には、
対話自体が時間の無駄になります。
直接話すより間を介して翻訳させた方が
自分の時間を奪われないと考えるよう
になる人が多いんです。
だから、まずはこれまで自分がやりたいと
いった方針に、イエスという前提で
考える部下との話す時間をまず
確保します。
方針を決める小さな第一歩の時に、
いろんなことを説明しないと納得しない
部下は、いわば、社長にすべて完璧な
状態で提案を持ってこいと言っているよう
なもの。
そんな相手と話すと自分の時間を奪われ、
会社の成長速度が落ちます。
逆に、社長のやりたい方針の意図をくんで、
先回りして動ける人は、対話をしていて、
余計な時間を割かずに済む。
会社の進むスピードをあげるのです。
先回りできるメンバーは、経営者の時間を
短縮し、会社の成長を加速させる存在。
社長がやりたいことを次々と進めてくれる
部下は、その都度、信頼が積み上がり
ます。
そして、コミュニケーション頻度
も増えて、対話の回数も多くなるので、
経営者を理解する速さも上がり、
いずれは、会社にとって(社長にとって)
重要な仕事を任される機会が訪れます。
そこで結果を出し続けたら、評価が高まり
どんどん出世していくわけです。
■出世を実現するために必要な思考
これまで出会った出世の早かった方
たちに共通していたことは、
社長のイエスマンというよりも、
社長の意図を早く理解して、社長の期待を
超える実践スピードが速かった。
さらに優秀な人は社長の想像を超える
リスクすら想定して、それを乗り越える
精度の高い施策を実行する。
さらには、そうしていながらも
メンバーと話すときは違う言葉を使い、
組織を方針に沿った行動へ掻き立てて
いくリーダーシップや対話力もある。
こういう人は確実に幹部になりますね。
私は若い時、これが苦手で…。
だから、執行役員から上に行けなかった
と今では実感しています。
個人で評価されること、売ること
ばっかりしか考えられなかった
んですよね。
当時の取締役たちは、社長の意図を
組む理解力が速く、社長の優先順位に
合わせた行動スピードが神業的だった
んですよねぇ。
サラリーマン時代はそんな取締役を
イエスマンといって私は馬鹿にして
いましたが、今、経営者になると
「自分の意図を組み、先回りして
すぐに動ける人」
がどれだけありがたい存在か、
身に沁みます。
■出世するための習慣とは?
結論として、もしサラリーマンとして
自分がスケールアップしたいなら、
“上司のやりたいことの優先順位の理解
とそれを先回りする行動“
は非常に重要なスキルです。
自分の実績を理解してもらおうという
人たちはごまんといます。
世の中の80%はこんな志向性の
サラリーマンです。
「私は、こんなに頑張ってます」
「私の実績を認めてください」
「私は彼よりすごいはずです」
こういうアプローチをする人は、
平均的なサラリーマンといって
いいでしょう。
ただし、この態度が行き過ぎると、
40歳近くになると、周りからうざい
存在となり、組織の中で干されますので、
気を付けてください。
上司の意図や、上司の達成事項
を知り、そこに貢献していくことが、
あなたの価値を高めるうえでも
とても重要な行動になるんです
しかし幸いなことに
“上司のやりたいことの優先順位の理解
とそれを先回りする行動“
のスキルは工夫次第で毎日、
自分で鍛えることができます。
このスタンスで上司と接していると
いずれ、あなたに大きな仕事が
回ってきます。
これ、間違いない真実です。
2800社以上の採用支援や組織成長
支援にかかわってどの会社にも
共通した出世ルールみたいなもの。
だから、組織内に所属しながら、
給料を上げたい、市場評価を
高めたいと思う人は、
感情的な抵抗感を一度排除して、
上司とのコミュニケーション
レベルを進化させるために考える
ことをお勧めします。
いろんな思いはあるでしょうが、
そうなのかと素直に納得した人は、
今日から上司との対話を変えてみては
いかがでしょうか?
きっと数年後、市場的にも価値の高い
人材になっていることは間違い
ありません。